お薦めの音楽家たち

【2023年】行ってよかったクラシック・コンサート!わたしのベスト10~2024年の参考に

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年末恒例、「行ってよかったクラシック・コンサート!わたしのベスト10」を、今年2023年もおとどけします。

➡昨年のランキング:【2022年】行ってよかったクラシック・コンサート!わたしのベスト10~2023年の参考に

 

2023年ノミネート公演一覧

 

まずは、今年のノミネート公演の一覧です。

 

1月ノミネート公演

 

■1/14山下一史(指揮)千葉交響楽団ニューイヤーコンサート2023

■1/16小林研一郎(指揮)ハンガリー国立交響楽団

■1/17小林研一郎(指揮)ハンガリー国立交響楽団with仲道郁代(piano)

■1/21カーチュン・ウォン(指揮)日本フィルハーモニー交響楽団

 

2月ノミネート公演

 

■2/24ミハイル・プレトニョフ(指揮)東京フィルハーモニー交響楽団「マンフレッド交響曲」

 

■2/26井上喜惟(指揮)マーラー祝祭オーケストラ

( ..)φメモメモ:この公演はすばらしかったです。

メインのハチャトゥリアンの交響曲第2番「鐘」についてわたしの知識が足りず、記事を書き終えられなかっただけで、得るところの多い公演でした!

 

3月ノミネート公演

 

■3/4川口成彦フォルテピアノ・リサイタル

■3/12レヴァン・フランセ

■3/25上岡敏之(指揮)新日本フィルのブルックナー8番

■3/26井上道義(指揮)音大フェスティバル・オーケストラ

■3/30リッカルド・ムーティ(指揮)東京春祭オーケストラ「ヴェルディ:仮面舞踏会」

 

4月ノミネート公演

 

■4/8立川志の輔 独演会

■4/9青木尚佳さんの弦楽三重奏「ミュンヘンのトップ奏者たち」

 

○4/29ピエタリ・インキネン(指揮)日本フィル「クレルヴォ交響曲」

( ..)φメモメモ:記事としてうまくまとめられませんでしたが、ヘルシンキ大学の合唱団の好演をふくめ、良い公演でした。

 

5月ノミネート公演

 

■5/10ミハイル・プレトニョフ(指揮)東京フィルの「ラフマニノフ」

■5/21ジョナサン・ノット(指揮)東京交響楽団「マーラー:悲劇的」

■5/27外山雄三(指揮)パシフィック・フィルハーモニア東京

 

6月ノミネート公演

 

■6/10エリアス弦楽四重奏団「ベートーヴェン」

 

7月ノミネート公演

 

■7/2尾高忠明(指揮)パシフィック・フィルハーモニア東京

■7/15ジョナサン・ノット(指揮)東京交響楽団「エルガーとブラームス」

 

8月ノミネート公演

 

■8/31上岡敏之(指揮※)読売日本交響楽団のブルックナー8番
※ローター・ツァグロゼクの代役

 

9月ノミネート公演

 

■9/26西村尚也さんのトリオ・リサイタル

10月ノミネート

※10月はなし

11月ノミネート公演

 

■11/4セミョン・ビシュコフ(指揮)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団「新世界」

■11/11ジョナサン・ノット(指揮)東京交響楽団withゲルハルト・オピッツ(piano)「ベートーヴェン」

 

12月ノミネート公演

 

■12/16ユベール・スダーン(指揮)東京交響楽団「シューマンとブラームス」

 

 

2023年わたしのコンサート・ベスト10

 

では、いよいよ、ベスト10を発表していきます!

特別枠

 

5/27外山雄三(指揮)パシフィック・フィルハーモニア東京

 

 

外山雄三(1931-2023)さんの、生前最後の演奏会です。

順位をつけることは不謹慎だと思いますので、特別枠として最初にご紹介させてください。

 

このコンサートの前半、指揮台に外山雄三さんの姿はありませんでした。

けれども、その空席の指揮台から響いてきたシューベルトの5番。

そのセピア色の感触は、いまも忘れがたいものです。

 

リハーサルの記憶をもとに健闘したオーケストラにも、あらためて拍手を。

 

 

 

第10位

 

1/14山下一史(指揮)千葉交響楽団ニューイヤーコンサート2023

 

 

山下一史さんの指揮のもと、活動の場が広がりつつある千葉交響楽団

記事にも書きましたが、この楽団の「ポルカ」の演奏は絶品です。

 

これほどのポルカを聴ける演奏会で、どうして着ぐるみや応援歌が必要なんでしょう…

そこだけがどうしても解せません。

 

➡2024年の公演については「千葉交響楽団の公演から~わたしのおすすめクラシック・コンサート」のページでご紹介しています。

 

第9位

 

3/26井上道義(指揮)音大フェスティバル・オーケストラ

 

 

2024年末に引退予定の井上道義さんと、音大生の選抜オーケストラという、その顔合わせにひかれて行ってみたコンサート。

大正解でした。

 

冒頭の「天体の音楽」なんて、ほんとうに音楽を聴く喜び、そのものでした。

音大フェスティバル・オーケストラには、今後も注目です。

 

➡2024年の公演については「音大フェスティバル・オーケストラの公演から~わたしのおすすめクラシック・コンサート」でご紹介しています。

 

第8位

 

11/11ジョナサン・ノット(指揮)東京交響楽団withゲルハルト・オピッツ(piano)「ベートーヴェン」

 

 

オピッツのピアノも非常に美しく、印象的でした。

 

そして、私が大好きなオーケストラ、このブログでも特に推している東京交響楽団

けれど、2023年は、この1公演だけがランクインです。

 

昨シーズン、彼らの凄い演奏を何度も聴いてしまったので、私が彼らに期待するものが高くなっているのは事実だと思います。

でも、彼らの今シーズンの演奏が、昨シーズンほどの完成度にないことも、また、事実だと思います。

いったい、何が起きているのか。

がんばってほしいコンビです。

 

➡2024年の公演については、「東響=東京交響楽団&ジョナサン・ノット、ユベール・スダーン~おすすめクラシック・コンサート」のページでご紹介しています。

 

第7位

 

11/4セミョン・ビシュコフ(指揮)チェコ・フィルハーモニー管弦楽団「新世界」

 

クラシック音楽を好きになった中学生のころからずっと大好きな、ドヴォルザークの「新世界」。

このあまりに親しみ、聴き過ぎたと思っていたくらいの名曲が、私が思っているよりも遥かに高みにある傑作であることを気づかせてくれた演奏会。

 

久しぶりのチェコ・フィルと、初めて実演に接したビシュコフに、とっても大切な気づきをもらいました。

作品の真価を知らしめてくれたという点で、忘れらないコンサート

 

 

第6位

 

9/26西村尚也さんのトリオ

 

 

ドイツのマインツ・フィルでコンサートマスターを務めているという、西村尚也さんの優れた音楽性を体験できたリサイタル。

技術的にすごいひとは他にもたくさんいますが、西村尚也さんは、音楽そのものの語るところが違っていました

 

ドイツの楽団がコンサートマスターに迎えているのも当然

“ 音楽家 ”としても卓越しているヴァイオリニストです。

ミュンヘン・フィルの青木尚佳さんと並んで、いま、いちばん聴きたい日本人ヴァイオリニストのひとりです。

 

 

 

第5位

 

3/25上岡敏之(指揮)新日本フィルのブルックナー8番

 

 

正直、順位づけにとても悩んだコンサートです。

上岡敏之さんの描くブルックナーの8番は、あまりに巨大すぎて、私には受け止めきれないものでした

 

8月には、来日できなくなったローター・ツァグロゼクの代役として、読売日本交響楽団のコンサートに急遽登場。

おなじくブルックナーの8番を指揮しましたが、あちらはよく訓練された楽団の性格もあって、良くも悪くもある種の抑制が効いていました。

 

それにくらべて、この新日本フィルの演奏は、オーケストラのアンサンブルがラフなぶん、上岡敏之さんの描く音楽の「いびつさ」がいっそう強烈に迫ってきました。

 

やっぱり忘れられない演奏です

 

➡2024年の公演については、「上岡敏之さん指揮の公演から~わたしのおすすめクラシック・コンサート」のページでご紹介しています。

 

第4位

 

5/10ミハイル・プレトニョフ(指揮)東京フィルハーモニー交響楽団「ラフマニノフ」

 

 

私のなかで「指揮者」としての存在感が年々強くなっている、ロシアの巨匠プレトニョフによるラフマニノフ。

幻想曲「岩」にはじまり、「死の島」を経て、「交響的舞曲」にいたるまで、すべてが魅力的で、すべてが雄弁でした

 

「岩」の色彩から「死の島」の色彩にいたる、作曲家の成熟度。

そして、「交響的舞曲」における完成度。

 

プレトニョフに脱帽の一夜でした。

 

➡2024年の公演については、「ミハイル・プレトニョフの公演から~わたしのおすすめクラシック・コンサート」のページでご紹介しています。

 

 

第3位

 

1/17小林研一郎(指揮)ハンガリー国立交響楽団with仲道郁代(piano)

 

 

名物の「コバケンのチャイ5」を実演で聴いてみたくて行ったコンサートでしたが、図らずも、前半のベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番「皇帝」の演奏にすっかり魅了された公演となりました。

 

仲道郁代さんのピアノによる、静かで、可憐な「皇帝」像は、まったく予想外の説得力を放っていて、作品の新たな美しさを教えられた体験になりました

今のところ、私が実演で接した、最上の「皇帝」がこのコンサートのものです。

 

➡小林研一郎さんの2024年の公演については、「小林研一郎さん指揮の公演から~わたしのおすすクラシック・コンサート」のページでご紹介しています。

 

第2位

 

6/10エリアス弦楽四重奏団「ベートーヴェン」

 

 

イギリスから初来日した弦楽四重奏団。

飾り気のない、自然なたたずまいで音楽をつむぐ「エリアス弦楽四重奏団」が奏でたベートーヴェン。

これは1位にしようか迷った公演です。

 

音楽の本来の姿、ありのままの美しさに触れるコンサートになりました。

 

ややローカルな存在ですらある彼らには、いわゆる超一流の弦楽四重奏団のような鋭敏さ、切込みの鋭さはほとんどありません。

けれども、彼らの演奏を聴いていると、「ほんとうに良い音楽を聴いている」という充足感で満たされます。

 

こんなに地味で、実直な音楽をやっているカルテットが21世紀の今も存在していて、それが、イギリスという文化圏でずっと育まれ、当地で正当に評価されてきたということにも感銘を受けます。

今後は頻繁に来日していほしいカルテットです。

 

 

第1位

 

3/30リッカルド・ムーティ(指揮)東京春祭オーケストラ「ヴェルディ:仮面舞踏会」

 

 

イタリアの巨匠リッカルド・ムーティによる、演奏会形式でのヴェルディ「仮面舞踏会」。

2023年の1位は、この公演にささげます!

 

ヴェルディのオペラ、ひいてはイタリア・オペラというものが、これほどの「純音楽的な完成度」をほこる芸術であるということを、この演奏会形式の上演ではじめて体験しました。

ムーティの指揮のもと、そして、ヴェルディの類まれなる筆致のもと、オペラが「場面」と「場面」の集合体としてではなく、完全に「ひとつの作品」として有機的に響いてきました。

 

オペラに対する考え方を根っこから変えられた、圧倒的な一夜でした。

 

➡2024年の東京・春・音楽祭ではムーティがヴェルディ:「アイーダ」を指揮する予定です。

東京・春・音楽祭の公演から~わたしのおすすめクラシック・コンサート」のページでご紹介しています。

 

2023年、ブログ読者のみなさまへ

 

この記事が、2023年最後の記事となります。

読んでいただいて、ありがとうございます。

今後のコンサート選びに、多少なり、お役に立てたらうれしいです。

 

今年は家族が体調をおおきく崩したり、いろいろなことが起きた一年でした。

そうしたこともあって、昨年よりはコンサートに行く回数をかなり減らしましたし、また、ブログの更新頻度も意識的に下げさせていただきました。

当然、アクセス数(PV)も下がってくるわけですが‥

 

そんななか、12月の「スダーン&東京交響楽団のシューマンとブラームス~2023年12月定期演奏会」について、「予想していたほど面白いコンサートにならず申し訳ありません」といったことを書いたところ、「わたしは行ってよかったです。安心してください」「いつも紹介してもらって感謝していますよ」といった、予想もしていなかった励ましの言葉をいただきました。

こうした優しい言葉を、わざわざ「問い合わせフォーム」から書いて送ってくださる方がいらっしゃるということに、毎回とっても驚き、うれしく思い、心揺さぶられます。

 

スダーン氏も、もしこの反響を知ったらお喜びになるでしょう。

(わたし自身はやはり不満で、ベスト10から外しました…)

 

みなさんのおかげで、やさしい気持ちで年を越すことができます。

いつも読んでいただいてありがとうございます。

来年もよろしくお願いします。

 

 

♪このブログではオンライン配信の音源も積極的にご紹介しています。

オンライン配信の聴き方については、「クラシック音楽をオンライン(サブスク定額制)で楽しむ~音楽好きが実際に使ってみました~」のページでご紹介しています。

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♪お薦めのクラシックコンサートを「コンサートに行こう!お薦め演奏会」のページでご紹介しています。

判断基準はあくまで主観。これまでに実際に聴いた体験などを参考に選んでいます。

 

♪実際に聴きに行ったコンサートのなかから、特に印象深かったものについては、「コンサートレビュー♫私の音楽日記」でレビューをつづっています。コンサート選びの参考になればうれしいです。

 

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