今年はまだまだコロナ禍の影響で、コンサート予定の発表がゆっくりです。
随時更新していきますので、ときおりご覧になってください。
こちらでは10~12月をご紹介していきます。
1~3月、4~6月、7~9月はそれぞれ別ページに記載しています。
Contents
クラシックの公演チケットは、基本、前売りで買うもの
クラシックのコンサートは前売りで買いましょう。
残席があれば当日券も出ますが、それでも残っているのはたいてい一番高い席だったりします。
クラシックのコンサート初心者がいきなり一番高い席を買うのは、お金に余裕がある方をのぞいて余りお薦めできません。
初めのうちほど、まずは手ごろな価格で、なるべく早めに前売り券を手に入れておきましょう。
最近はコロナの影響でチケットの前売りのタイミングがバラバラなのですが、だいたい3~6か月前くらいにはチケットの発売が開始されます。
半年先というとずいぶん先に思えるかもしれませんが、人気の公演はそれでもすぐに完売してしまいます。
そういうクラシックの世界の常識のようなものがあるので、こちらのページではなるべく先の情報まで載せています。
2022年の現状
コロナ禍ということで、とくに海外からのアーティストたちの動きが流動的です。
コロナ前とくらべて、公演数はまだ極度に減っているというのが正直な印象です。
日本はクラシックの輸入大国で、たいていの著名な演奏家・オーケストラが次々と公演に訪れますが、まだしばらくはそういうわけにはいかないようです。
詳細はそれぞれの公式HPでお願いいたします
コロナ禍の影響で、公演の有無をふくめ、コンサートの日時、チケット発売日、曲目の変更、出演者の変更などなど、急な変更が日々たくさん発生しているのが現状です。
こちらのページはあくまで大まかな地図として役立てていただいて、詳細は各公式サイト・各プレイガイドで必ず確認をお願いします。
個人で集めている情報ですので、記載ミスなどもあるかもしれません。
その際にはどうぞご容赦ください。
チケットの買い方など
初心者の方向けに「コンサート当日に気をつけたいこと」や「チケットの買い方」を別ページにまとめましたので、そちらもあわせてご覧ください。
2022年 10月のお薦めコンサート
★=今月迷ったらコレ
★ジョナサン・ノット指揮
東京交響楽団
10月8日(土)11:00@ミューザ川崎
〈モーツァルト・マチネ〉
(公演詳細ページ)
シェーンベルク:弦楽四重奏のための協奏曲
モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調k365
(p、坂本彩、坂本リサ)
10月9日(日)14:00@東京オペラシティ
(公演詳細ページ)
ストラヴィンスキー:ダンス・コンチェルタンテ
シェーンベルク:弦楽四重奏のための協奏曲
モーツァルト:2台のピアノのための協奏曲 変ホ長調k365
(p、坂本彩、坂本リサ)
10月15日(土)18:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
10月16日(日)14:00@ミューザ川崎
(公演詳細ページ)
ラヴェル:道化師の朝の歌
ラヴェル:歌曲集『シェエラザード』
ショスタコーヴィチ:交響曲第4番ハ短調op43
10月22日(土)14:00@ミューザ川崎
(公演詳細ページ)
10月23日(日)14:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
シェーンベルク:5つの管弦楽曲op16
ウェーベルン:パッサカリア
ブルックナー:交響曲第2番 ハ短調
10月のジョナサン・ノットの公演は、重量級。
親しみやすい音楽を聴いてみたいという人よりは、「脱初心者向け」なコンサートといってもいいかもしれません。
でも、こうした果敢なプログラミングも、このコンビの特徴のひとつ。
これだけ挑戦的なプログラミングをされても、何かわくわくさせられるのが、このコンビの好調さを感じさせます。
とっても楽しみな10月になりそうです。
このなかで、いちばんスタンダードな演目なのは、実はモーツァルトの2台ピアノの協奏曲がメインの日かもしれません。
前半のシェーンベルクの『弦楽四重奏のための協奏曲』というのは、ヘンデルの合奏協奏曲の編曲ものなので、実際にはとても聴きやすい音楽です。
サイモン・ラトル指揮
ロンドン交響楽団
9月30日(金)19:00@京都コンサートホール
10月1日(土)16:00@フェニーチェ堺
10月2日(日)14:00@ミューザ川崎
10月3日(月)19:00@札幌コンサートホールkitara
10月5日(水)19:00@サントリーホール
10月6日(木)19:00@サントリーホール
10月7日(金)19:00@東京芸術劇場
10月9日(日)15:00@北九州ソレイユホール
(公演詳細ページ)
現代を代表する指揮者のひとり、サー・サイモン・ラトル率いるイギリスの名門ロンドン交響楽団の来日公演。
まず、10日間で8公演という強行スケジュールに驚きました。
さらに演目も多彩というか、ベルリオーズ、ドビュッシー、ラヴェルのあとにブルックナーというプログラムまであり、ビュッフェ形式が好きな方にはお薦め。
ラトルはまもなくこのオーケストラの音楽監督の任期が終わるので、このコンビでの来日はこれが最後かもしれません。
鈴木秀美 指揮
オーケストラ・リベラ・クラシカ
10月7日(金)昼公演14:30
10月7日(金)夜公演19:30
@三鷹市芸術文化センター風のホール
(公演詳細ページ)
ハイドン:交響曲第104番《ロンドン》
ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》
オーケストラ・リベラ・クラシカは、日本における古楽のパイオニアのひとりであるチェリスト、鈴木秀美さんが結成した古楽オーケストラ。
今年が結成20周年の記念年ということで、フル編成での公演になるそうです。
専門とする古典派の巨人、ハイドンとベートーヴェンの傑作が並ぶ公演で、その意気込みがうかがえます。
クラシック・コンサートでは珍しく、昼と夜の一日2回公演とのことです。
ヘルベルト・ブロムシュテット指揮
NHK交響楽団
10/15(土)18:00@NHKホール
10/16(日)14:00@NHKホール
(公式ホームページ)
マーラー:交響曲第9番ニ長調
スウェーデンの名指揮者ブロムシュテットは1927年生まれなので、来日時、95歳(!)ということになります。
自然体の音楽、清潔で透明な響きをオーケストラから引き出す人。
今回の来日では、合計3種類のプログラムが用意されていますが、いちばんお薦めなのはマーラーのコンサート。
大作曲家マーラーが自身の死と向き合いながら書いた、彼が最後に完成させた交響曲です。
とても深刻な作品ですが、この作品と出会って人生や価値観が変わる人だってたくさんいるであろう、名曲中の名曲です。
ただし、会場がNHKホールなのが注意。
通常、クラシック音楽のホールは大ホールでも2000人規模ですが、NHKホールは3500人規模の広すぎるホール。
NHKホールのコンサートにかぎっては、安い席はあきらめて、なるべくオーケストラに近い、とにかく前の席を手に入れてください。
マティアス・バーメルト指揮
札幌交響楽団
10/22(土)17:00@札幌コンサートホールKitara
10/23(日)13:00@札幌コンサートホールKitara
(公演詳細ページ)
メンデルスゾーン:序曲『静かな海と楽しい航海』
C・P・E・バッハ:チェロ協奏曲イ長調
ハイドン:ミサ曲 ハ長調『戦時のミサ』(予習ページ)
この社会情勢が激変した年に、ハイドンの『戦時のミサ』を生演奏で聴くことができるのは、とても意義深いことです。
今は『1812年』や『フィンランディア』などの闘争的な音楽より、こうした平和への強い祈りの音楽が響くべきときに思えます。
札幌交響楽団の音楽監督で、スイスの名指揮者であるバーメルトによる期待の公演です。
準・メルクル指揮
東京都交響楽団
10月24日(月)19:00@東京文化会館
(公演詳細ページ)
細川俊夫:オーケストラのための《渦》(2019)
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 op.19(Vn, 五明佳廉)
ムソルグスキー(ラヴェル編曲):組曲《展覧会の絵》
実力派の指揮者、準・メルクルの登場。
後半には名曲、ムソルグスキーの『展覧会の絵』がプログラミングされていて、彼の圧倒的な表現力が都響とマッチすれば、素晴らしい一夜になるはず。
アンドラーシュ・シフ
ピアノ・リサイタル
10/27(木)19:00@住友生命いずみホール
詳細未発表
★ベルチャ弦楽四重奏団
10/8(土)@兵庫県立芸術文化センター
詳細未発表
高関健 指揮
愛知室内管弦楽団
&ラトヴィア放送合唱団
10月14日(金)18:45@三井住友海上しらかわホール
シベリウス:交響曲第5番変ホ長調
ヴァスクス:主よ、平和を与えたまえ
ヴァスクス:わが主よ、わが神よ
ヴァスクス:沈黙の果実
創立20周年で意欲的なプログラミングの多い愛知室内管弦楽団(公式HP)。
この公演では、ラトヴィアの現代作曲家ヴァスクスの合唱作品がラトヴィア放送合唱団との共演で取り上げられます。
現代音楽とは言っても、いわゆる「癒し」系というか、聴きやすいほうの現代音楽ですので、初心者でも親しみやすいはずです。
前半にシベリウスの祝祭的傑作を配した、抒情的なプログラミングも秀逸。
★ラルス・フォークト(指揮&ピアノ)
新日本フィルハーモニー
10/14(金)14:00@すみだトリフォニー
10/15(金)14:00@すみだトリフォニー
(公演詳細ページ)
モーツァルト:フルートとハープのための協奏曲ハ長調
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番ト長調
ブラームス:交響曲第2番ニ長調
こちらは新日本フィルハーモニーが展開している「すみだクラシックへの扉」というシリーズ。
金曜日の公演は日中の14時開演です。
ラルス・フォークトについては、下の公演でご紹介しています。
★ラルス・フォークト(指揮&ピアノ)
オーケストラ・アンサンブル金沢
10月20日(木)19 : 00@石川県立音楽堂コンサートホール
(公演詳細ページ)
ベートーヴェン:「コリオラン」序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調
モーツァルト:交響曲第39番変ホ長調K. 543
1970年ドイツ生まれの実力派ピアニストで、指揮者でもあるラルス・フォークトが登場。
近年ではめずらしいくらい腰の据わった音楽をする人で、ベートーヴェンとモーツァルトという古典派のプログラムは彼にうってつけのもの。
自身が癌との闘病生活にあることを公表していて、彼の言葉によれば、いつまでピアノを弾けるかもわからないとのこと。
治療が成功することを切に願わずにいられません。
一回一回の公演がほんとうに大切な音楽のひとときです。
小林研一郎 指揮
日本フィルハーモニー
「名曲コンサート」
10/16(日)14:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
バッハ:主よ人の望みの喜びよ
トッカータとフーガ ニ短調
などオルガン独奏曲を3曲
(org、大平健介)
エルガー:愛の挨拶
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
マスネ:タイスの瞑想曲
(Vn、千住真理子)
ベートーヴェン:交響曲第5番《運命》 ハ短調 op.67
脈略がないというか、普段ならお薦めしない類のコンサートなんですが、でも、小林研一郎さんが指揮者となると、もしかしたらもしかするかもと期待せずにいられません。「メニューよりもお店で選びましょう」とこのブログでよく書いていますが、そうは言っても、やっぱり聴きなれた曲目でないとハードルが高いという方には是非お薦めしたい、まさに文字通りの「名曲コンサート」です。
大友直人 指揮
九州交響楽団
10月29日(土)15:00@FFGホール
(公演詳細ページ)
サティ(ドビュッシー編):ジムノペディ 第1番・第3番
イベール:フルート協奏曲
ドビュッシー(H. ビュッセル編):小組曲
ラヴェル:組曲『マ・メール・ロワ』
日本を代表する指揮者のひとり、大友直人さんの指揮によるフランス音楽の名曲が並んだコンサート。
ホールが700席弱の小(中)ホールなので、それにふさわしい、しっとりとした名曲が選ばれています。
ホールの大きさに見合ったプログラミングといい、センスの良い、お薦めの公演。
第1回秋田・潟上国際音楽祭
秋公演10/25(火)~11/15(火)
今年から始まるという秋田県で初めてのクラシックの音楽祭(公式HP)。
秋田県潟上市出身のピアニスト、千田桂大さんが創設とのこと。
夏に4公演、秋にも4公演がラインナップされています。
2台のピアノによる交響曲の夕べ
10/25(火)19:00@アトリオン音楽ホール
(公演詳細ページ)
ベートーヴェン:交響曲第2番(2台ピアノ版)
ブラームス:交響曲第2番(2台ピアノ版) 他
秋公演から1つお薦めを選ぶと、2台ピアノでオーケストラ作品を弾くこちらの公演。
演奏は音楽祭を創設したピアニストの千田桂大(ちだ けいた)さんと、ドイツのピアニスト、レインハルト・ジーハファー。
寡聞にしてどちらのピアニストの演奏も聴いたことがないのですが、企画がおもしろいですし、何といっても創設者自らの出演ですから、音楽祭の今後を占う意味でも注目の公演です。
2022年 11月のお薦めコンサート
★=今月迷ったらコレ
★ユベール・スダーン指揮
東京交響楽団
11月5日(土)14:00@東京オペラシティ
(公演詳細ページ)
11月6日(日)17:00@りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館
(公演詳細ページ)
メンデルスゾーン:静かな海と楽しい航海
ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲
シューマン:交響曲第3番 変ホ長調『ライン』
東京交響楽団の前音楽監督であるユベール・スダーンの指揮。
シューマンはこのコンビの得意のレパートリーでもあります。
いっぽうで、今までスダーン指揮で聴いて圧倒的な印象を持ったのは、チャイコフスキーのマンフレッド交響曲やレーガーの暗い色彩の作品。
そうしたデモーニッシュな作品、後期ロマン派的な作品こそ、このコンビの真骨頂とも感じるので、そうしたプログラムもいつか聴きたいです。
マンフレッド交響曲はCDにして残してほしいくらいの名演奏でした。
★ユベール・スダーン指揮
愛知室内管弦楽団
11月11日(金)18:45@三井住友海上しらかわホール
フォーレ:組曲『ペレアスとメリザンド』
ドヴォルザーク:管楽セレナード ニ短調
グリーグ:『ペール・ギュント』第1組曲&第2組曲
ユベール・スダーンと、創立20周年で意欲的な展開をみせている愛知室内管弦楽団(公式HP)との共演。
ドヴォルザークのセレナードは、有名な弦楽セレナードではなく、珍しい「管楽セレナード」のほうが選ばれています。
後半にはポピュラーな『ペール・ギュント』組曲が置かれていて、とても良いバランスのプログラムになっています。
★ジョナサン・ノット指揮
東京交響楽団
11月18日(金)19:00@ミューザ川崎
(公演詳細ページ)
11月20日(日)14:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
R・シュトラウス:楽劇『サロメ』演奏会形式
ジョナサン・ノットと東京交響楽団による、久々のコンサート形式でのオペラ上演です。
以前のモーツァルトのオペラはとても素晴らしいものだったので、この『サロメ』も期待されます。
また、一度ラインナップされながらも、コロナ禍で中止になってしまったワーグナーの『トリスタンとイゾルデ』も、いつか再びラインナップしてほしいです。
11月26日(土)18:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
11月27日(日)14:00@ミューザ川崎
(公演詳細ページ)
シューマン:『マンフレッド』序曲
シューマン:ヴァイオリン協奏曲ニ短調
(Vn、アンティエ・ヴァイトハース)
ベートーヴェン:交響曲第2番ニ長調
ジョナサン・ノットと東京交響楽団のレパートリーのなかでもっとも特筆されるのは何かとなると、実は後期ロマン派の作品よりもベートーヴェンから前期ロマン派にかけての作品だと思っています。
シューベルト、シューマン、ブラームスなどをもっともっと演奏してもらえたらと心待ちにしています。
年末の第九もふくめ、ベートーヴェンは期待されます。
シューマンのヴァイオリン協奏曲については、奥さんのクララ・シューマンなどによって公開が控えられていたことでも有名な作品。
クララ・シューマンが危惧したように、実際、少し病的な側面を持っている音楽です。
でも、マーラー以降の世界を知っている現代の私たちには、もう十分にその音楽を抵抗なく受け入れる素養があります。
安永徹(リーダー)&
オーケストラ・アンサンブル金沢
11月10日(木)19 : 00@石川県立音楽堂コンサートホール
(公演詳細ページ)
モーツァルト:ピアノ協奏曲第27番変ロ長調K.595
(Piano、市野あゆみ)
ヤナーチェク:弦楽のための組曲JW VI/2
モーツァルト:交響曲第40番ト短調K.550
名門ベルリン・フィルハーモニーのコンサートマスターを務めていらした、安永徹さんをコンサートマスターに迎えての公演。
安永徹さんは最初、帝王カラヤン率いる当時のベルリン・フィルに一般の団員として入団、その後数年で、内部昇格によって第1コンサートマスターにまで登りつめられました。
これはベルリン・フィル史上、初めてのことだったそうです。
モーツァルト晩年の傑作を両端に、あいだにヤナーチェクの若き日の名作を挟んだ素敵なプログラム。
井上道義 指揮
NHK交響楽団
11/12(土)18:00@NHKホール
11/13(日)14:00@NHKホール
(公式ホームページ)
伊福部昭:シンフォニア・タプカーラ
ショスタコーヴィチ:交響曲第10番ホ短調
2024年末に引退すると発表している、井上道義さんの登場。
得意とするショスタコーヴィチの交響曲第10番がメインに選ばれています。
この曲は旧ソビエトの体制に翻弄され、戦い続けた作曲家ショスタコーヴィチが、スターリン体制の終焉を意図して書いたとも言われる傑作です。
その前に、映画『ゴジラ』の音楽で有名な、伊福部昭さんの交響曲が演奏されるのもお薦めポイント。
この『シンフォニア・タプカーラ』の第3楽章冒頭の和音をヒントにしてできたのが、緊急地震速報の音だったりします。
わたしはこの曲を本当に傑作だと思っているので、ゴジラよりもこの交響曲をより多くの人に知ってほしいと切に思います。
ただ、こちらの公演は会場がNHKホールなので注意してください。
通常、クラシック音楽の大ホールは2000人規模ですが、このホールは3500人規模の大きすぎるホール。
率直に言って、クラシックには向かないホールです。
この会場で聴くときだけは、安い席はあきらめて、とにかく少しでもオーケストラに近い席を手に入れてください。
岩村力 指揮
九州交響楽団
&林英哲(和太鼓)
11月23日(水・祝)14:00@アクロス福岡シンフォニーホール
(公演詳細ページ)
伊福部昭:SF交響ファンタジー第1番
廣瀬量平:朝のセレナーデ
外山雄三:管弦楽のためのラプソディー
武満徹:「3つの映画音楽」~ワルツ
松下功:幻想曲「通りゃんせ」
〃:和太鼓とオーケストラのための協奏曲「飛天遊」
和太鼓とオーケストラの共演という、非常に日本的なプログラム。
伊福部昭の「ゴジラ」から編んだ作品や、外山雄三のソーラン節から編んだ作品など、盛りだくさんの意欲的なプログラミング。
★ズービン・メータ指揮
バイエルン放送交響楽団
11月26日(土) 17:00@ミューザ川崎
(公演詳細ページ)
11月27日(日)@兵庫県立芸術文化センター
詳細未発表
86歳の名指揮者メータの来日が予告されています。
メータはインド出身、アジアの指揮者では小澤征爾さんと並んで、大活躍された最初の指揮者のひとり。
アンドリス・ネルソンス指揮
ボストン交響楽団
11/9(水)19:00@横浜みなとみらいホール
11/10(木)19:00@京都コンサートホール
11/13(日)16:00@サントリーホール
11/14(月)19:00@サントリーホール
11/15(火)19:00@サントリーホール
詳細未発表
アンドリス・ネルソンス指揮
サイトウ・キネン・オーケストラ
11/25(金)@キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
11/26(土)@ホクト文化ホール(長野県県民文化会館)
(公演詳細ページ)
マーラー:交響曲 第9番
毎年夏に長野県で行われている、セイジ・オザワ 松本フェスティバルの30周年記念特別公演。
小澤征爾さんが長年音楽監督をつとめたボストン交響楽団の、現在の音楽監督であるアンドリス・ネルソンスが指揮します。
曲目は、大作曲家マーラーが強く「死」を意識して書いた深淵な大作、交響曲第9番ニ長調です。
★小林研一郎 指揮
日本フィルハーモニー
11/3(木・祝)14:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
(Vc, 宮田大)
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調
11/5(土)14:00@東京芸術劇場
(公演詳細ページ)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
(Vc, 宮田大)
ドヴォルザーク:交響曲第9番《新世界から》
11/6(日)14:00@府中の森芸術劇場
(公演詳細ページ)
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
(Vc, 宮田大)
ドヴォルザーク:交響曲第8番ト長調
“炎のマエストロ”、コバケンこと小林研一郎さんの指揮によるオール・ドヴォルザーク・プログラム。
ドヴォルザークの代表作がずらりと並んだプログラムも魅力的ですが、それを宮田大さんのソロ、そして、何といってもコバケンの指揮で聴くという組み合わせが魅力です。
推薦しないわけにはいきません。
★アレクサンドル・ラザレフ指揮
日本フィルハーモニー
11/26(土)17:00@横浜みなとみらいホール
(公演詳細ページ)
チャイコフスキー:バレエ音楽『くるみ割り人形』
チャイコフスキーの『くるみ割り』は“花のワルツ”、“あし笛の踊り”、“トレパーク”など名曲の宝庫。
聴きどころが選ばれた『組曲』もいいですが、実は、いちばんのお薦めは『全曲』の演奏。
組曲にはとても入りきらない、チャイコフスキー円熟期の魅力あふれる音楽が満載です。
ロシアのマエストロのひとり、ラザレフの指揮ということで、とてもお薦めのコンサート。
エリアス・グランディ指揮
札幌交響楽団
11/26(土)17:00@札幌コンサートホールKitara
11/27(日)13:00@札幌コンサートホールKitara
(公演詳細ページ)
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
(Vn、ヴィクトリア・ムローヴァ)
ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』~前奏曲と愛の死
ドビュッシー:交響詩『海』
1曲目にヴァイオリンの名手、ヴィクトリア・ムローヴァが登場します。
チャイコフスキー・コンクール優勝後、旧ソ連から劇的な亡命をはたして、その活躍は世界中に広がりました。
現代を代表する名手が、20世紀を代表する名曲のひとつ、ショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番を披露する、注目の公演です。
ヴィクトリア・ムローヴァ
ヴァイオリン・リサイタル
11/20(日)15:00@浜離宮朝日ホール
11/22(火)19:00@神奈川県立音楽堂
(公演詳細ページ)
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第4番&第7番
武満徹:妖精の距離
ペルト:フラトレス
シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのロンド ロ短調 D895
上記、現代を代表する名ヴァイオリニスト、ヴィクトリア・ムローヴァによるリサイタル。
前半はガット弦による古楽器をつかってベートーヴェンを、後半はモダン楽器に持ち替えて現代音楽を織り交ぜたプログラムを演奏するとのことです。
知性派ヴァイオリニストらしい、凝ったプログラミング。
2022年 12月のお薦めコンサート
★=今月迷ったらコレ
トマーシュ・ネトピル指揮
読売日本交響楽団
12月2日(金)19:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
(Vn,ヴィクトリア・ムローヴァ)
モーツァルト:交響曲第25番ト短調
ヤナーチェク:狂詩曲『タラス・ブーリバ』
何といっても前半に、現代のヴァイオリン界を代表するひとり、ビクトリア・ムローヴァが登場してショスタコーヴィチの第1番の協奏曲を弾くのが聴きもの。
ダニエル・バレンボイム指揮
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
(公演詳細ページ)
12/6(火)19:00@ザ・シンフォニーホール
ブラームス:交響曲第1番 ほか
12/7(水)19:00@サントリーホール
ブラームス:交響曲第2番
ブラームス:交響曲第1番
12/8(木)19:00@サントリーホール
ブラームス:交響曲第3番
ブラームス:交響曲第4番
2022年元旦にウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを指揮したバレンボイムが年末に来日します。
そのころには、御年80歳。
今回はブラームスの交響曲全曲演奏会をメインにすえたプログラム。
ブラームスの全4曲の交響曲というのは、クラシック音楽の王道中の王道の名曲です。
堂々たる和声の厚みを誇るこれらの交響曲も、近年はすっきりとした細身の響きで演奏されることが主流となっています。
そんななかで、オールドスタイルというか、大きめの編成で重圧なブラームスを今も貫いている指揮者のひとりがダニエル・バレンボイムです。
完熟の熱演を期待したいところです。
ただ、バレンボイムはとにかく著名な人ですので、おそらくチケットの価格はかなり高めに設定されるんじゃないかと思います。
ファビオ・ルイージ指揮
NHK交響楽団
(公式ホームページ)
12/9(金)19:30@NHKホール
12/10(土)14:00@NHKホール
モーツァルト:交響曲第36番ハ長調『リンツ』
メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調『スコットランド』
12/14(水)19:00@サントリーホール
12/15(木)19:00@サントリーホール
グリンカ:歌劇『ルスランとリュドミーラ』序曲
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第2番
(piano、河村尚子)
ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調『新世界から』
新しい首席指揮者ファビオ・ルイージによるコンサート。
全3種類のプログラムが容易されていますが、お薦めはこの2種。
クラシック音楽のなかでも、とくに人気の高い名曲がたくさん並べられています。
『リンツ』と『スコットランド』を並べるという、とても美しいプログラムのほうは、休憩なしの60~80分のコンサート・シリーズのひとつ。
素敵なプログラミングに抑えられたチケット料金で本当なら★をつけたいところですが、残念なことに会場がNHKホール。
このページ内でも何回も書いていますが、紅白歌合戦でも使われるこのNHKホールは、あまりに広すぎてクラシック音楽には不向きなホール。
ですので、NHKホールにかぎっては、安い席をあきらめて、オーケストラ舞台に少しでも近い席を手に入れてください。
そうしたホールへの不満を背景に実現したのが、サントリーホールでのシリーズ。
こちらはグリンカ、ラフマニノフ、ドヴォルザークと、もう全曲もれなく楽しみなプログラムで、しかも、ピアノは河村尚子さんという名手が登場。
まったく言うことはありません。
ただ、残念ながら、そうした人気のシリーズゆえに会員席でかなり埋まってしまうので、一般発売の時点ではたいていS席かA席しか残っていません。
もしかしたら、この2種類のプログラムで地方公演があったりするかもしれませんので、もしあれば、そちらは大推薦でアップしていきます。
★ジョナサン・ノット指揮
東京交響楽団
12月28日(水)18:30@サントリーホール
(公演詳細ページ)
12月29日(木)14:00@サントリーホール
(公演詳細ページ)
ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調『合唱つき』
これほどの第九を毎年連続で聴けるというのは、世界を見渡してみても、恵まれた環境だと思います。
ノットと東京交響楽団の第九は、ほんとうに素晴らしいです。
第九を聴いてみようという人には、まず第一にお薦めしたい公演。
1~3月、4~6月、7~9月はそれぞれ別ページに記載しています。