シリーズ〈小澤征爾さんで知る〉

小澤征爾さんで知る&聴く大作曲家50人【8】メンデルスゾーン~クラシック入門

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日本のクラシック音楽をけん引した「世界のオザワ」こと、指揮者の小澤征爾(おざわ・せいじ、1935-2024)さん。

このシリーズでは、小澤征爾さんの録音で50人の作曲家にふれながら、クラシック音楽の歴史を旅します。

この機会に「クラシック音楽を聴いてみよう」という方向け、クラシック入門シリーズです。

シリーズ一覧はこちらのページで確認できます。

フェリックス・メンデルスゾーン

 

フェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ

 

「結婚行進曲」で有名なフェリックス・メンデルスゾーン・バルトルディ(Felix Mendelssohn Bartholdy1809-1847)は、ロマン派を代表する作曲家のひとり。

祖父が有名な哲学者、父親は銀行家という、恵まれた環境で育ちました。

 

メンデルスゾーンはいわゆる早熟の天才。

10代はじめのころには、文豪ゲーテが絶賛するほどの神童でした。

現在も世界中で演奏されている「弦楽八重奏曲」や「真夏の夜の夢」序曲は、16歳のころの作品。

バッハの「マタイ受難曲」を復活初演し、忘れ去られていたバッハの再評価を世に問うたのも、若干20歳のときでした。

 

音の一流画家

 

メンデルスゾーンの作品は、旋律線が優美で、親しみやすい傑作が多いです。

 

また、細かな音符がたわむれる、妖精を描写するような音楽も得意でした。

そうしたものは「真夏の夜の夢」や「弦楽八重奏曲」の“ スケルツォ ”で聴くことができます。

 

さらに、絵の腕前も一流だったメンデルスゾーン。

「フィンガルの洞窟」、交響曲第4番「イタリア」、交響曲第3番「スコットランド」といった、聴き手に情景を思い起こさせるような傑作が多いのも特徴です。

 

 

再評価の途中

 

メンデルスゾーンは、さまざまなジャンルに多くの傑作を残している大作曲家ですが、やや小さな作曲家のような扱いを受けることがあります。

 

これは、彼がユダヤ人であり、とりわけ、ナチス・ドイツの時代に演奏が禁止されるなどの歴史を経験したためです。

これほどの大作曲家であるのに、数十年前まで、限られた作品の楽譜しか出版されていない状況でした。

 

メンデルスゾーンは、現在も、その再評価が進んでいる途中の大作曲家です。

 

小澤征爾さんで聴くメンデルスゾーン

 

(1)ヴァイオリン協奏曲 ホ短調

 

「ヴァイオリン協奏曲 ホ短調」は、メンデルスゾーンの旋律の美しさが、はっきりとわかる1曲。

冒頭の旋律は、だれもがどこかで耳にしたことのあるメロディーのはずです。

 

ウクライナ出身の大ヴァイオリニスト、アイザック・スターン(Isaac Stern、1920-2001)が、小澤征爾さん&ボストン交響楽団と共演した録音でどうぞ。

 

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

 

(2)結婚行進曲~「真夏の夜の夢」

 

メンデルスゾーンの作品のなかで、もっとも知られているのは、やはりこの「結婚行進曲」でしょう。

シェイクスピアの戯曲「真夏の夜の夢」につけられた劇付随音楽のなかの1曲。

➡【オーケストラ入門】メンデルスゾーン:劇音楽『真夏の夜の夢』~小さな試聴室

 

「真夏の夜の夢」は、メンデルスゾーンの美点が凝縮されたような傑作で、妖精が舞うような“ スケルツォ ”、ロマン派の真骨頂のような“ 夜想曲 ”など、聴きどころ満載の作品です。

 

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

 

この作品は、劇付随音楽なので「語り」がつけられることが多いです。

小澤征爾さんの日本版CDは、吉永小百合さんのナレーションがつく豪華版になっています。

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判断基準はあくまで主観。これまでに実際に聴いた体験などを参考に選んでいます。

 

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