シリーズ〈小澤征爾さんで知る〉

小澤征爾さんで知る&聴く大作曲家50人【4】ハイドン~クラシック入門

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日本のクラシック音楽をけん引した「世界のオザワ」こと、指揮者の小澤征爾(おざわ・せいじ、1935-2024)さん。

このシリーズでは、小澤征爾さんの録音で50人の作曲家にふれながら、クラシック音楽の歴史をおおまかに旅します。

この機会に「クラシック音楽を聴いてみよう」という方向け、クラシック入門シリーズです。

シリーズ一覧はこちらのページで確認できます。

フランツ・ヨーゼフ・ハイドン

 

“ 交響曲の父 ”ハイドン

 

バッハやヘンデルに代表される「バロック音楽」の時代のあと、「古典派」といわれる大作曲家たちが登場します。

その最初の大作曲家のひとりが、オーストリアのフランツ・ヨーゼフ・ハイドン(Franz Joseph Haydn, 1732-1809)です。

 

「交響曲」や「弦楽四重奏曲」といったジャンルを自身の手で確立した功績は大変おおきく、「交響曲の父」とか「弦楽四重奏の父」などと呼ばれることもあります。

 

ハイドンが時間と労力をかけて、そうした音楽形式を完成させたからこそ、あとにつづくモーツァルトやベートーヴェンが若いうちから活躍できたと言ってもいいくらいです。

 

明朗快活な音楽

 

ハイドンは非常に朗らかで、温厚な性格だったと言われています。

 

24歳も年下のモーツァルトの天才を、すぐに手放しで認めた寛大な人間性。

モーツァルトもハイドンを敬愛し、親しみを込めて“ パパ・ハイドン ”と呼んでいました。

若きベートーヴェンを発見して、音楽の都ウィーンに連れ出したのもハイドンでした。

 

彼のそうした寛大さ、温厚さは、彼の音楽からもはっきりと感じ取れます。

彼の書く宗教曲が明る過ぎると批判されたとき、神様が自分を朗らかな性格に創造したのだから、朗らかな音楽を書いて問題はないはずだ、と答えたそうです。

 

小澤征爾さんで聴くハイドン

 

ドイツ国歌

 

意外なことに、小澤征爾さんにはハイドンの録音が見当たりません。

コンサートでは指揮されていたので、たまたまでしょう。

 

そこで、1998年長野オリンピックのときに、小澤征爾さんが新日本フィルと録音した「世界の国歌」というアルバムから、「ドイツ国歌」をご紹介します。

 

この国歌、実は、ハイドンが作曲した「神よ、皇帝フランツを守りたまえ」の旋律をつかったものです。

ハイドン自身、この旋律を気に入っていたようで、あとに、弦楽四重奏曲「皇帝」の第2楽章でも使っています。

♪ドイツ国歌
小澤征爾(指揮)
新日本フィルハーモニー交響楽団

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バーンスタインで聴くハイドン

 

ハイドンといえば、やはり「交響曲」に触れておきたい作曲家。

ここはピンチヒッターとして、小澤征爾さんの師匠でもあり、ミュージカル「ウエスト・サイド・ストーリー」の作曲者としても名高いレナード・バーンスタイン(Leonard Bernstein、1918-1990)に登場してもらいましょう。

 

曲は、ハイドンの交響曲第82番「熊」から第4楽章。

 

「熊」というニックネームは、ハイドンがつけたわけではありませんが、こうして、あだ名がつけられている作品が多いのも、ハイドンの特徴。

熊が躍っているようだからとか、熊が爪を研いでいる音に聴こえるとか、その由来には諸説あります。

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