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日本のクラシック音楽をけん引した「世界のオザワ」こと、指揮者の小澤征爾(おざわ・せいじ、1935-2024)さん。
このシリーズでは、小澤征爾さんの録音で50人の作曲家にふれながら、クラシック音楽の歴史をおおまかに旅します。
この機会に「クラシック音楽を聴いてみよう」という方向け、クラシック入門シリーズです。
シリーズ一覧はこちらのページで確認できます。
目次(押すとジャンプします)
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
“ 神童 ”モーツァルト
クラシック音楽史上、最高の天才と評されるがヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart、1756-1791)。
奇跡と神秘、そして、謎に満ちた35年の生涯は、アカデミー賞をとった映画「アマデウス」でも描かれました。
5歳ですでに後世に残る作品を書きはじめ、7歳のときには、その演奏を聴いた文豪ゲーテが「絵画のラファエロ、文学のシェイクスピアに比肩する」と感嘆するほどの神童でした。
ヨーロッパ中を旅してまわり、その行く先々で新しい音楽を吸収し、完全にみずからのものとしていきました。
晩年は経済的に困窮し、どういう巡り合わせか、依頼のあった「レクイエム(死者のためのミサ曲)」を書いている途中で亡くなりました。
当時は現在ほどの評価がなかったため、モーツァルトは集団墓地にほうむられてしまい、その結果、現在にいたるまで、彼の遺体や遺骨と断定されるものはいっさい見つかっていません。
彼の手紙や「音楽」だけが、この世界に残されました。
音楽そのもの
モーツァルトは、ピアノ曲から室内楽曲、オーケストラ曲、オペラ、宗教曲と、ありとあらゆるジャンルに傑作を書き残しました。
よく言われるように、確かにモーツァルトには「長調」の明るいひびきが多いのですが、ときに、短調より深い悲しみを背負った明るさを描くこともあります。
特に、晩年が近づくにつれて表れた、喜びも悲しみも、喜怒哀楽のあらゆる感情が溶けあった、どこか“ 天国的で透明な明るさ ”は、人間をはるかに超えた何かを感じさせられます。
小澤征爾さんは、あるときのインタビューで、モーツァルトの音楽というのは、モーツァルトという人物を通して神様が人間にあたえたものではないか、とおっしゃっていました。
そうしたモーツァルトの音楽の特徴を言葉で表すのは至難の業で、「モーツァルト。それは音楽そのものだ」という有名な言葉が、やっぱり、モーツァルトをいちばんよく表しているように思います。
小澤征爾さんで聴くモーツァルト
(1)交響曲第40番ト短調 K.550
“ 短調のモーツァルト ”の代表的な作品、交響曲第40番ト短調。
すべての楽章が魅力的ですが、まずは一番有名な冒頭からどうぞ。
小澤征爾さんが水戸室内管弦楽団とレコーディングした、2004年の録音。
♪モーツァルト:
交響曲第40番ト短調から第1楽章
水戸室内管弦楽団
小澤征爾(指揮)
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(2)ディヴェルティメント ニ長調 K.136
小澤征爾さんがサイトウ・キネン・オーケストラとのアンコールでよく演奏していたのが、モーツァルトのディヴェルティメントニ長調K.136の第2楽章。
他の指揮者よりも、ぐっと遅めのテンポで、しっとりと歌われるアンダンテ。
このコンビならではの独自の美しさです。
1992年の録音。
♪モーツァルト:
ディヴェルティメントニ長調~第2楽章
サイトウ・キネン・オーケストラ
小澤征爾(指揮)
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オンライン配信の聴き方
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