エッセイ&特集、らじお

わたしのラジオ日記【2023年2月号】~NHK「らじるらじる」で出会ったクラシック音楽

 

NHKラジオのアプリ「らじるらじる」で、ついにクラシック番組の「聴き逃し」放送が開始されました。

このページでは、「聴き逃し」対応番組を中心に、聴きどころや感想を「随時更新」でつづっています。

アプリを使えば、放送直後から1週間後はいつでも聴けますので、興味のわくものがあったら実際に聴いてみてください。

 

私のらじお日記~随時更新中~

♫このブログでは、音源をご紹介するときに、オンライン配信されているものを中心にご紹介しています。オンライン配信でのクラシック音楽の聴き方については、「クラシック音楽をオンライン(サブスク定額制)で楽しむ~音楽好きが実際に使ってみました~」という記事にまとめています。

 

2/26 名指揮者レイボヴィッツの名演奏

2/26(日)~1週間
名演奏ライブラリー(公式HP
★らじるらじる「聴き逃し」対応★

ユニークな名指揮者 ルネ・レイボヴィツ」と題されて、ポーランド出身のユダヤ系音楽家であるルネ・レイボヴィッツ(René Leibowitz, 1913-1972)が特集されました。

私はこの指揮者が大好きで、このブログでも音源の紹介でよく彼の録音をお薦めしています。

私が彼の名前を知ったのは、この番組の前の解説者、諸石幸生(もろいし・さちお)さんの時代の「名演奏ライブラリー」ででした。

あのときは、とびきり美しいドビュッシー:「小組曲」や、実に堂々たるベートーヴェンの「第九」が放送されて、忘れがたい思い出です。

 

ドビュッシー:小舟にて~「小組曲」(レイボヴィッツ指揮パリ・コンセール・サンフォニーク協会管弦楽団)

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

 

彼の録音をブログで紹介する際に、多少なり経歴を書こうと調べてみるものの、いまひとつはっきりしないことが多かったのですが、現在の解説の満津岡信育(まつおか・のぶやす)さんによれば、レイボヴィッツの若いころの経歴については、現在でも不明な点が多いままなんだそうです。

今回の放送でも、やはり印象的だったのはベートーヴェンの交響曲で、この放送では「第2番」が選ばれていました。

第2番の録音は、このブログのシリーズ〈交響曲100〉のベートーヴェン:交響曲第2番でも「私のお気に入り」の録音としてご紹介しています。

非常に明晰な、でも、フランスのピエール・ブーレーズのように感情を排しているわけではなくて、正攻法の、堂々たるベートーヴェンが展開されていきます。

 

 

2/20 ブラームス:第1交響曲のピアノ連弾版

2/20(月)~1週間
クラシックカフェ(公式HP
★らじるらじる「聴き逃し」対応★

ピアノの連弾に焦点をあてた、おもしろい放送回。

まさに名演奏」と思ったのが、冒頭のシューベルト:軍隊行進曲第1番 Schubert : Trois Marches Militaires für Klavier zu 4 Händen Nr.1ダニエル・バレンボイム&ラドゥ・ルプー(Radu Lupu, 1945-2022)の共演。

この名ピアニストのふたりが、連弾で共演しているアルバムがあるというのは知りませんでした。

誰もが知っている有名曲が、とっても新鮮に、生き生きとした表情で演奏されていて驚きました。

この曲のピアノ連弾版の録音では、これ以上のものは聴いたことがないように思います。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

 

この日のメインは、ブラームスの交響曲第1番ハ短調 Brahms : Symphony No.1 のピアノ連弾版。

演奏はデュオ・クロムランク Duo Crommelynck のものが選ばれていました。

さすがにNHKらしく、このデュオの詳細は言及されなかったので、ここに書いておくと、1974年に活動を開始した、ベルギー人のパトリック・クロムランクと日本人の桑田妙子さん夫婦によるピアノ・デュオでした。

交響曲のピアノ連弾版などを次々にリリースして活躍されたのですが、活動後期には夫婦関係が破綻していたそうで、1994年のふたりの自殺で活動の幕が突然に降ろされました。

そうしたショッキングなことがあった影響は大きいようで、もう知る人ぞ知るような存在になっているピアノ・デュオですが、せめてもの供養に、時間の経過とともに再評価がすすんでくることを願っています。

実際、ここに聴くブラームスも、瑞々しい表現意欲に満ちた、素敵な演奏になっています。

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2/19 未知の巨匠エゴン・ペトリ

2/19(日)~1週間
名演奏ライブラリー(公式HP
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勉強不足で、私は名前もまったく知らなかったピアニスト、エゴン・ペトリの特集でした。

エゴン・ペトリ(Egon Petri, 1881-1962)はドイツ出身のピアニストで、あのイタリアのピアニストにして作曲家のブゾーニ(Ferruccio Busoni,1866-1924)の直弟子という方。

先生としても活躍して、弟子のなかにはイギリスの名ピアニスト、ジョン・オグドン(John Ogdon, 1937-1989)がいるそうです。

 

初めて聴くペトリの演奏。

19世紀ヴィルトゥオーゾの流れをくむ人で、リスト編曲の作品で名前を馳せたピアニストなんだそうですが、私にとって印象的だったのが、まずベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番嬰へ短調「熱情」Op57 Beethoven : Piano Sonata No.23 in f minor Op57

驚いたことに75歳での録音だそうです。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

こういう往年の名演奏を聴くと、ほんとうにいろいろと現代のピアニズムとの違いを教えられます。

とても率直に弾いている、という印象の演奏で、現代のようにアカデミックに作り込まずとも、自然にベートーヴェンの世界のなかに生きているというような演奏になっていました。

もちろん、ペトリが何も気楽に弾いているわけではなくて、満津岡信育(まつおか・のぶやす)さんの解説によれば、ペトリはこの「熱情」のフィナーレについて6種類もの指使いを用意して、生徒たちに弾きわけて見せたこともあるそうなので、突き詰めているのはもちろんなのですが、結果として出てきている音楽が、強く内的な欲求に裏打ちされているという点で、学ぶところの多い録音です。

 

それに、このベートーヴェンを聴いていると、このピアニストがドイツ人だというのがはっきりとわかる、ドイツ的な、暗く、重厚な音の響きも魅力的です。

その意味で、次に流れたバッハ(ブゾーニ編曲):前奏曲とフーガ 変ホ長調 BWV552  Bach: Prelude and Fugue in E-flat BWV 552が、私にはいちばんの聴きものでした。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

もともと私はこの曲が大好きで、原曲も、シェーンベルクによるオーケストラ版も好きですが、ピアノ版では、今回出会ったこのペトリの演奏が、これまでいろいろ聴いたなかでも特に好きな演奏になりました。

この曲は「前奏曲」があまりに壮麗なので、それにつづく「フーガ」の演奏がしりすぼみになりがちで、いろいろと演奏・録音がなされるわりには、なかなか難しいところのある曲だと感じています。

ペトリは「前奏曲」の壮麗さはそのままに、非常に自然に、そして緊張感を失うことなく、見事なまでに「フーガ」に入って行きます。

これほど見事な移行は、ほかにあまり耳にしたことがありません

「フーガ」も十全にピアノを響かせて、しりすぼみどころか、圧倒的なクライマックスを形づくっています。

これは、本当に番組名にふさわしい「名演奏」です。

 

2/17 パヴェル・ハース四重奏団のドヴォルザーク

2/17(金)~1週間
ベストオブクラシック(公式HP
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ドイツのシュヴェチンゲン音楽祭から、チェコのパヴェル・ハース四重奏団 Pavel Haas Quartet によるコンサート。

パヴェル・ハース(1899-1944)は、チェコの作曲家で、ユダヤ人でホロコーストの犠牲者になってしまった悲劇の作曲家。

昨年、彼のオーボエ作品を吉井瑞穂さんの演奏で聴いて、深く感動したばかり(レビュー「マーラー室内管弦楽団の首席オーボエ 吉井瑞穂さんのリサイタルを聴いて~音楽の映すもの」)。

ハースの名前を冠したこの弦楽四重奏団には、前々から注目しています。

 

この公演では、前半にハースの弦楽四重奏曲第2番が演奏されて、そちらを目当てで聴きはじめたのですが、それ以上に耳をひかれたのが、後半のドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第13番ト長調 作品106

ドヴォルザークは、母国チェコを離れてニューヨークで音楽院の院長を務めたものの、強度のホームシックに襲われて体調を崩し、チェコに帰国。

しばらく作曲ができないほどに精神的に追い詰められてしまいますが、しばらくして作曲を再開。

この弦楽四重奏曲はその頃の作品で、第14番とセットで、彼の弦楽四重奏曲はこれで打ち止めとなりました。

すでに「新世界から」や「チェロ協奏曲」を生み出しているドヴォルザークの筆致は非常に充実していて、音楽の密度の濃さは、まさに大家のもの

ドヴォルザークらしい旋律線の美しさも健在

室内楽という、「絶対音楽」の領域における、彼の到達点を堪能する思いがします。

 

パヴェル・ハース四重奏団の演奏は、切込みの鋭さも目立つものの、奇をてらったように聴こえることはなく、現代の弦楽四重奏団として実に充実した演奏を聴かせています。

この放送を聴いていて、次の来日の際には生演奏を聴きに行こうと思いました。

 

このドヴォルザーク:弦楽四重奏曲第13番 Dvořák:String Quartet No.13 in G Major については、10年以上前のものですが、録音がリリースされています。

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2/14 マルティン・ヘルムヒェンのピアノ・リサイタル

2/14(火)~1週間
ベストオブクラシック(公式HP
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ドイツのシュヴェチンゲン音楽祭から、2022年5月4日にモーツァルト・ザールでおこなわれた、ドイツ出身のピアニスト、マルティン・ヘルムヒェンのリサイタルが放送されました。

実は、ヘルムヒェンについては、昨年の暮れに、エリアフ・インバル指揮する東京都交響楽団と共演したコンサートを聴きに行ったのですが、残念ながら、期待したような音楽は聴かれず、このブログに公演レビューも書いていません。

インバルも、もう何度も聴きに行っているのですが、まだ一度もCDほどの感銘を受けたことがなくて、もどかしいところです。

 

ヘルムヒェンに話を戻すと、音はもちろん綺麗でしたが、いまひとつ音楽そのものが耳に響いてこなくて、今も、あのときいったい何の協奏曲を演奏したのかを思い出すのにちょっと時間がかかるくらいで。

そう、ベートーヴェンの「皇帝」が演奏されていました。

 

そうしたわけで、初めて実演を聴いた昨年の公演は特に書くことがなかったのですが、私は以前から放送などを通して、とても期待しているピアニストで、やはり、今回の放送を聴いても、あらためて、そう思いなおしました。

 

このシュヴェチンゲン音楽祭でのメインは、シューベルトのピアノ・ソナタイ長調D.959

ヘルムヒェンには、10年以上前にレコーディングした、この曲の素晴らしい録音がありますが、得意とするレパートリーなのでしょう。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify  などで聴けます)

いずれにおいても、とても充実した、正統的で、瑞々しいシューベルトを、しっとりと味わうことができます。

やっぱり、とても良いピアニストのはずなので、次回は「リサイタル」で、小さなホールでじっくりと聴いてみたいひとです。

 

2/12 ガルネリ弦楽四重奏団の名演奏

2/12(日)~1週間
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「室内楽」の名演奏というのは、ほんとうに心満たされるものです。

今回は、「四つの声で歌う」と題されて、ガルネリ(グァルネリ)弦楽四重奏団 Guarneri Quartet の特集でした。

1964年から2009年まで活動を続けた、アメリカの弦楽四重奏団で、活動後期にチェロ奏者が交代した以外は、ずっと同じメンバーで活動が続けられた稀有なカルテットです。

 

放送では、冒頭にピアノの巨匠ルービンシュタインとの有名な共演も紹介されましたが、後半に流れた、あまり聴く頻度が高くない作品の名演奏を特に面白く聴きました。

まず、グリーグの弦楽四重奏曲 Grieg : String Quartet in G minor Op27

前にほかの演奏で聴いたときはあまり印象に残らなかった曲なのですが、このガルネリ弦楽四重奏団のグリーグは、ほんとうに素晴らしくて、耳を奪われました。

グリーグの音楽を愛するなら、このグリーグの弦楽四重奏曲も愛するべきだと教えられました。

初めての方は、第1楽章の激情的な第1主題のあとに現れる、いかにもグリーグらしい、北欧の抒情性あふれる第2主題に耳を傾けてみてください。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

 

それから、「スペインのモーツァルト」とその才能を称賛される、19歳の若さで世を去ったアリアーガ(Arriaga、1806-1826)の弦楽四重奏曲 Arriaga : String Quartet No.1 in d minor

私の不勉強ですが、アリアーガの名前は知っていたものの、実際に作品をじっくりと聴いたのは、これが初めてでした。

旋律の美しい、悲劇的な色彩の弦楽四重奏曲で、思いがけず静かに閉じられるあたり、深い余韻も感じられました。

アリアーガ、とても興味を惹かれる作曲家です。

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最後は、メンバーが交代したあとの録音から、コダーイの弦楽四重奏曲第2番 Kodaly : String Quartet No.2 Op10

この曲も、おそらく初めて聴いた気がします。

少しドビュッシーの弦楽四重奏曲を思わせるような響きがあって、強く興味をひかれる音楽です。

何となく、第1次世界大戦の足音、不安を感じさせるような気がするのは、1918年の作曲と聞いたせいでしょうか。

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2/9 オペラ名合唱曲とチャイコフスキーの交響曲第4番

2/9(木)~1週間
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ドビュッシー:「牧神の午後への前奏曲」にはじまった番組は、チャイコフスキーの交響曲第4番で終わりました。

これは、ドビュッシーがとっても若いころに、チャイコフスキーのパトロンとして名高いフォン・メック夫人の家のピアノ講師をしていたことにちなんだ選曲で、いつもながら素晴らしい構成だと思いました。

 

その途中では、ドビュッシーにもチャイコフスキーにも大きな影響をあたえたワーグナーのオペラから、「ローエングリン」婚礼の合唱 “真心こめて、ご先導いたします”「タンホイザー」大行進曲 “歌の殿堂をたたえよう”などの有名合唱曲が流れました。

これらがNHK-FMで流れるときは、オトマール・スウィトナー(1922-2010)指揮ベルリン国立歌劇場管弦楽団&合唱団のアルバムから選ばれるのがほとんどで、今回もそうでした。

実際、とても素晴らしい演奏で、何度聴いても魅了されます。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify  などで聴けます)

 

メインのチャイコフスキー:交響曲第4番も名盤から選ばれていて、旧ソ連の巨匠エフゲニー・ムラヴィンスキー(Evgeny Mravinsky、1903-1988)指揮レニングラード・フィルの録音が放送されました。

これはもう圧倒的な名演奏で、今さら何も言うことはないのですが、この録音もまたリマスターのされ過ぎで、新しいものほど音質が変わってしまっている名盤のひとつです。

クラシックを聴きはじめたころは、そんなマニアックなことは頭に浮かばないので、ラジオで聴くと凄い演奏なのに、買ってきたCDで聴くとそうでもない、不思議なことだと思ってしまいました。

今は、中古店で数百円で手に入れた1990年前後のCDで聴いて、満たされています。

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2/6 懐かしい歌声ステューダー

2/6(月)~1週間
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1990年前後に引っ張りだこで、右を見ても左を見てもその名前にぶつかった、アメリカのソプラノ歌手シェリル(チェリル)・ステューダーCheryl Studer

この放送では、彼女がジュゼッペ・シノーポリ指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団と共演した、ワグナー:「ヴェーゼンドンクの5つの詩」 Wagner : Wesendonck-Lieder が流れました。

いかにもシノーポリらしい、沈殿するような音楽のなかで、ステューダーの歌が溶け合っていきます。

 

ステューダーは、あれだけ大活躍していたのに、1990年代の後半になるとパタリと名前を聞かなくなって、そのまま、今ではもう忘れられてしまったような印象があります。

たしか音楽評論家の黒田恭一さんだったと思うのですが、「ちょっと歌いすぎなんじゃないか」と、ラジオで心配されていた記憶があるので、その心配があたってしまったのかもしれません。

 

歌手というのは生身の音楽家なので、長く歌い続けられるひとのほうが少ないのだ、ということを、彼女の盛衰から教えられた気がします。

それでも、素晴らしい歌い声が録音でたくさん残っているのは幸いで、私が好きなクラウディオ・アッバード(1933-2014)やジュゼッペ・シノーポリ(1946-2001)の録音などで、今でもよく耳にする、忘れがたい歌手です。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

このアルバムには、冒頭、R・シュトラウスの「4つの最後の歌」R. Strauss: Vier letzte Liederも入っています。

 

 

2/2 ボスコフスキーのウィーンの音楽

2/2(木)~1週間
クラシックカフェ(公式HP
★らじるらじる「聴き逃し」対応★

寒い時期に聴く、ウィンナワルツやポルカのたのしみは、筆舌に尽くしがたいものです。

この放送回では、ウィーン・フィルの伝説的なコンサートマスターで、指揮者としても活躍したウィリー・ボスコフスキー(Willi Boskovsky,1909-1991)の演奏がたくさん紹介されました。

ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでは、特に1987年のカラヤン以降1990年代にかけて、名指揮者たちが代わる代わる指揮台にあがって、たくさんの名演奏を披露しました。

あれらの名演奏に夢中だったころは、ボスコフスキー指揮のものはひたすら地味に感じられて、そこまで積極的に聴かなかった記憶があります。

それが、こちらが年齢を重ね、ウィーンの音楽を聴き込めば聴き込むほど、ボスコフスキーの素晴らしさに耳が気づき始めて、今や、その魅力は増すばかりです。

 

オンラインでも、ボスコフスキー&ウィーン・フィルによる大規模なシュトラウス作品集が配信されています。

( Apple Music↑ ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)

 

 

補足1:「らじるらじる」のアプリについて

アプリのダウンロードについては、公式ホームページのアプリダウンロードのページにくわしく載っていますが、ほかのアプリと同様、Apple StoreやGoogle Playからダウンロードすればいいだけです。

無料のアプリなので、通常かかる通信費など以外に特別な費用はかかりません

また、PCの場合は、こちらのメインページから直接ストリーミングで聴くことができます。

 

 

補足2:現在おすすめの聴き逃し対応クラシック番組一覧

 

各公式ホームページには、これからの放送予定と、聴き逃しについての情報が掲載されています。

★特におすすめの3つの番組

クラシック・カフェ番組公式HP)‥さまざまなクラシック音楽を丁寧な解説付きでたのしめる一押しの番組。

名演奏ライブラリー番組公式HP)‥作曲家というより、演奏家に焦点をあてた番組で、満津岡信育さんのわかりやすい解説でお薦めの番組。

ベスト・オブ・クラシック番組公式HP)‥国内外のコンサートのライブ録音を解説付きで紹介してくれる、新鮮度抜群のクラシック番組。

 

☆そのほかのお薦め番組

N響演奏会番組公式HP)‥NHK交響楽団の演奏会を生放送する特別枠の番組。

ビバ!合唱番組公式HP)‥広く合唱をあつかう番組で、他ジャンルがメインの日もありますが、クラシック音楽もおおく扱われます。

吹奏楽のひびき番組公式HP)‥日本は吹奏楽王国。吹奏楽に親しんだ経験のある方は必聴の番組。

現代の音楽番組公式HP)‥作曲家の西村朗さんの絶妙な解説がすばらしい、現代音楽をあつかう番組。

ブラボー!オーケストラ番組公式HP)‥国内のオーケストラのライブ録音を放送する番組。演奏会の予習・復習に最適の番組。

 

ここにご紹介したほかにも、NHKのラジオではクラシック番組がいろいろと放送されていて、「NHK-FMの歩き方、クラシック音楽をラジオでたのしもう♪~ラジオの聴き方とお薦め番組」という記事でもご紹介しています。

 

 

 

 

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