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NHKの「有吉のお金発見 突撃!カネオくん」(公式サイト)で放送された「日本独自の進化!スパゲッティのお金の秘密」の回で、たらこスパゲッティ誕生のきっかけがNHK交響楽団だったことが紹介されました。
たらこパスタ誕生エピソード
名店「壁の穴」にて
話の舞台は、NHKとおなじ渋谷にあるスパゲティ専門店「壁の穴」(公式サイト)。
あるとき、NHK交響楽団のホルン奏者が海外で手に入れたキャビアを持参.
「これを使ったパスタを作ってほしい」というようなリクエストをしたそうです。
求めに応じてつくってみたところ、これが驚くほどの美味しさ。
店のメニューに加えようと思ったものの、キャビアのような高級食材では、料理の価格がはねあがってしまう‥
そこで店主が考えついたのが、「たらこ」で代用することだったそうです。
こうして、日本ならではのパスタ「たらこスパゲッティ」が誕生したわけです。
N響伝説のホルン奏者:千葉馨さん
千葉馨さん
このエピソードで登場した、NHK交響楽団のホルン奏者というのは、千葉馨(ちば かおる、1928-2008)さん。
日本のホルン奏者の草分けのような方で、NHK交響楽団の歴史のなかでも、特にビッグネームとして知られる奏者です。
帝王カラヤンとのエピソード
20世紀後半のクラシック界で「帝王」とまでよばれたヘルベルト・フォン・カラヤン(Herbert von Karajan, 1908-1989)は、1954年、単身で来日して、NHK交響楽団を指揮しました。
その折、ホルン奏者の千葉馨さんの演奏ぶりは帝王カラヤンを魅了。
なんと、カラヤンから名門ベルリン・フィルへの移籍を打診されたそうです。
ただ、千葉さんは家庭のことなども考えて辞退。
ベルリン・フィルへの移籍は実現しませんでした。
千葉馨さんは、その後、伝説的なホルン奏者デニス・ブレイン(Dennis Brain, 1921-1957)に師事するため、ヨーロッパに渡ります。
ブレインに会いに行ったところ、ばったりカラヤンと再会。
「お前、おれの誘いを断ったくせに、どうした!?」と、旧交を温めたそうです。
千葉馨さんが、日本の草分け的な存在にとどまらず、世界最高水準の演奏者だったことを物語るエピソードの数々です。
デニス・ブレイン後日談
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こちらは、デニス・ブレインとカラヤンが共演した「モーツァルトのホルン協奏曲集」の有名な録音。
ふたり揃って「車」が共通の趣味で、とても仲が良かったそうです。
そして、その「車」が悲劇を呼びます。
デニス・ブレインは、愛車を運転中、操作をあやまり樹木と激突。
36歳の若さで亡くなります。
千葉馨さんが師事した翌年のことでした。
フランスの大作曲家フランシス・プーランク(Francis Poulenc, 1899-1963)はその死を悲しみ、「ホルンとピアノのためのエレジー(悲歌)」を作曲しています。
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たらこパスタは音楽史
というわけで、たらこスパゲティ誕生秘話をお届けしました。
名店「壁の穴」、いつか行ってみたくなりました。
それに、千葉馨さんが今や日本の定番パスタである「たらこスパゲティ」誕生のきっかけになっていたというのは、驚きでした。
音楽史のみならず、日本の食文化にまで、大きな足跡を残されました。
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