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MASSEです。
体調不良でしばらく更新をお休みしていたので、ひさびさの更新です。
復帰ついでに、あたらしい記事シリーズです。
お薦めCDの話をもっと書いてほしいというお声をいただいているので、いつも通りおすすめコンサートはもちろん、CD、サブスク、ラジオなどなど、クラシック音楽に関することを雑多に、自由につづります。
気楽に読んでください。
週刊MASSE:2026年9月1号
隠れた名盤?クリーン「ピアノ名曲集」
( Apple Music ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)
これは初心者にも、おおきくお薦めしたいピアノ・アルバム。
ドビュッシー:月の光、メンデルスゾーン:春の歌、ショパン:別れの曲、シューマン:トロイメライ、リスト:愛の夢第3番、ベートーヴェン:月光ソナタなどの超有名曲ばかりがずらっと並んだ、ピアノの名曲アルバム。
それだけなら別にどうってことないのですが、何と、このアルバムでは、それらの名曲をオーストリアの名ピアニスト、ワルター・クリーン(Walter Klien, 1928 – 1991)が弾いています。
クリーンをご存知ない方もいらっしゃると思いますが、とりわけモーツァルト演奏でたいへん評価の高かった方。
大ヴァイオリニストのアルテュール・グリュミオー(Arthur Grumiaux, 1921-1986)とのモーツァルト:ヴァイオリンソナタ集での共演や、アルフレート・ブレンデル(Alfred Brendel, 1931 – 2025)と連弾したブラームスのハンガリー舞曲集などのレコーディングも有名です。
玄人好みというか、わたしには、派手さのない、自然体で、謙虚な音楽づくり、朴訥としたあじわいが印象に残る名匠です。
そんな印象の彼が「名曲アルバム」の類いを残していたとは、ほんとうにおどろきました。
実際聴いてみると、喜びはさらに大きくなりました。
「月の光」での柔らかな光。
これほど澄み切って、それでいて、これほど人の温もりを感じさせる演奏は、そう聴けるものではないでしょう。
さらにショパンの「別れの曲」を聴いていて、わたしはひどく懐かしい感情に襲われました。
私の通っていた小学校では、夕方、完全下校時刻になると、このショパンの「別れの曲」が校舎内外の全スピーカーから流されていたのですが、あのとき聴いていたものと、ひどく似ているように思われたからです。
もちろん、今となっては確かめようもありませんが。
でも、誠心誠意、誠実に弾かれていく、このクリーンのショパンは、そうした郷愁を喚起するだけの、豊かな情感にも満ちています。
以下、最後のベートーヴェンの月光まで、最上の演奏が、全くこれ見よがしでなく、しごく自然なことのように刻まれています。
返すがえす、すばらしいピアニストです。
残念ながら、ずっと昔に海外盤CDが出て以来、このアルバム(VOX ACD8023)は再発売などされていないようです。
でも、さいわい、サブスクでは簡単にアクセスできます。
ぜひ、一度試聴してみてください。
名優アンソニー・ホプキンズの作品集
イギリス出身の名俳優アンソニー・ホプキンズが、作曲家として『Life Is a Dream』というアルバムをリリースしました。
88歳のこの名優が、作曲もするなんて、まったく知りませんでした。
大学のシェイクスピアの授業で見た映画『タイタス』などの、強烈でおどろおどろしい印象があるので、いったいどういう音楽を書くのかと思ったのですが、聴いてみたら、意外なくらい、映画音楽らしい作品群でした。
いわゆるゲンダイオンガクでは全然ありません。
気になっているけれど怖がっている方がいらっしゃいましたら、怖がる必要はないので大丈夫です。
私は冒頭の「ファンファーレと行進曲」“ Fanfare and March ”が素直に面白かったです。
ただ、別に必聴というつもりはありません 笑
( Apple Music ・ Amazon Music ・ Spotify ・ Line Music などで聴けます)
奥村土牛展が10月はじめまでやっているそうです
これは美術ですが、わたしの大好きな日本画家、奥村土牛さんの作品展が山種美術館で開催中です。
伝統的日本画に、フランス印象派を融合させた画風が大好きで、とくに「醍醐」と「鳴門」は何度でも見に行きたくなる作品です。
ようやく体調が回復してきたので、コンサートはもちろん、こうした美術展にもひさびさに通いたいと思っています。
ローター・ツァグロゼク(指揮)読響のチケットがまだ売っています
私が2025年、もっとも感銘を受けた名指揮者ローター・ツァグロゼク氏がいよいよ来月、来日予定です。
大阪と東京で2公演、いずれも読売日本交響楽団との共演で、ブルックナーの交響曲第4番「ロマンティック」がメインディッシュです。
意外なことに、いずれの公演もチケットが完売していないようです。
ちょうど海外オーケストラの来日ラッシュの時期ですから、そちらへ集中してしまうのでしょうか。
ブルックナーの交響曲がメインなので、中級者以上向けかもしれませんが、お薦めです。
ただ、ご高齢なので、あとはとにかく、無事の来日を心待ちにしています。
ジョナサン・ノットもまだチケットが売っています
東京交響楽団に黄金時代をもたらしたジョナサン・ノット氏が、今シーズンは東京都交響楽団、大阪フィル、広島交響楽団に客演します。
ジョナサン・ノットはもともと攻めのプログラミングが多いので、完売はそうないと思っていまたしたが、それにしても、チケットがいずれの公演も残っているようです。
ほんとうはノット氏やツァグロゼク氏のチケットこそが、しっかりと売れるようでなければいけないのですが、、なかなか難しいものです。
こちらも中級者以上の方にお薦めです。
2027年、フィッシャー&ブダペスト祝祭管弦楽団が来るようです
おそらく現在ハンガリーの最高峰であるブダペスト祝祭管弦楽団&イヴァン・フィッシャーがやってきます。
実に17年ぶりの再来日です。
1983年にこの楽団を創設した指揮者イヴァン・フィッシャーも、いつのまにか75歳。
今回の来日では、2021年ショパンコンクールを制したブルース・リウのピアノ独奏でチャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番を前半に、メインディッシュがベートーヴェン:交響曲第6番「田園」 or マーラー:交響曲第1番「巨人」というプログラムが組まれています。
どちらを聴いても間違いはないと思いますが、ベートーヴェンの「田園」では、管楽器を指揮者の前に集める、個性的な編成を目にすることができると思います。これはオランダの名門コンセルトヘボウとの映像がYouTubeで観れます。この編成が、実際の会場でどれくらい違って響くのか、気になる方には絶好の機会です。
チケット料金が、ほかの外来オーケストラに比べて良心的なのも好印象です。
◎ハンガリー最高峰の指揮者とオーケストラ、17年ぶりの再来日
◎チケット代も良心的
◎初心者向け度:★★★★☆
MASSE(まっせ)
クラシック音楽を長く聴き続けています。コンサートにも足を運び、良かった演奏も、期待外れだった演奏も、自分の耳で聴いて感じたことを大切に書いています。「自分なら本当に聴きたいか」を基準におすすめ公演やレビューを発信しています。クラシック音楽ブログArtoneMagアートーンマグは2021年5月スタート、2023年4月に月間86,000pv到達。感想など「お問い合わせ」ページから送ってください。










