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2026/10/4
週刊MASSE:10月1号
ローター・ツァグロゼクと読響
ドイツの名匠ローター・ツァグロゼクが来日。
10/2(金)サントリーホールでの読売日本交響楽団との公演を聴いてきました。
昨年の第5番にひきつづき、今年はブルックナー:交響曲第4番「ロマンティック」がとりあげられ、しかも、ちょっと珍しい第3稿で演奏されました。
出色だったのは第1楽章。
聴いていて、これほどの「ロマンティック」は世界広しといえど、今、ここでしか聴けないと圧倒されました。
出色が第1楽章ということは、それ以降の楽章はちがうのか、となるわけですが、細かな話は後日、しっかりとレビューを書きます。
前半にはR・シュトラウスのヴァイオリン協奏曲がとりあげられ、ソロはフランスの名手ルノー・カプソンでした。
シュトラウスがまだ十代だったころの作品で、実演で聴く機会はあまりない作品。
カプソンは非常に実直に、この作品を弾ききっていました。
ツァグロゼクと読響のブルックナー5番CD化
昨年、私がもっとも感銘を受けた公演こそ、ローター・ツァグロゼク(指揮)読売日本交響楽団によるブルックナーの交響曲第5番だったわけですが、そのライヴ録音がリリースされます。
詳しくは、タワレコやHMVの商品ページをどうぞ。リンクをはっておきます。
実際に聴いて素晴らしかった公演のライヴ録音が出るというのは、ほんとうにうれしい限りです。
ジョナサン・ノットと東京都交響楽団
ツァグロゼク&読響の翌日は、東京交響楽団に黄金時代をもたらしたジョナサン・ノットが、今度は「都」の入る東京都交響楽団をはじめて指揮するという公演を聴きました。
スクリャービンの「法悦の詩(交響曲第4番)」がメインディッシュという、かなりディープなプログラムでしたが、ノット人気はさすがで、そこそこ席は埋まっていました。
この日もっとも感銘を受けたのは、意外にも前半のブルッフ:スコットランド幻想曲。
特にヴァイオリン・ソロの辻彩奈さんは、ほんとうに驚きでした。
辻彩奈さんの演奏は、何年か前にジョナサン・ノット&スイス・ロマンド管弦楽団とのメンデルスゾーンを聴いているのですが、そのときは、とにかく退屈な演奏で、客席でただただ時間が過ぎるのを待っていたことをおぼえています。
それが、私が聴いていない何年かのあいだに、まるで別人のような、素晴らしいヴァイオリニストに成長していました。
こちらも後日、しっかりとしたレビューをつづります。
ジョナサン・ノットは来週も都響と公演があって、さらに大阪フィルとブラームス、広島交響楽団とショスタコーヴィチと、盛りだくさんの来日です。
いずれの公演もまだチケットは手に入りそうですので、あらためてお薦めしておきます。
辻彩奈(Vn)、山下一史(指揮)千葉交響楽団
辻彩奈さんのコンサートスケジュールを見ていたら、千葉交響楽団との公演が目につきました。
11/15(日)多古町コミュニティプラザというところで、辻彩奈さんはメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲を演奏します。
私がずっと前に聴いたメンデルスゾーンとはまったくの別物になっているはずです。
このコンサートは、初心者向けにプログラムが組まれているようで、「コッペリア」「ファウスト」「白鳥の湖」「くるみ割り人形」といったバレエの名曲が後半に置かれています。
こういう公演を、辻彩奈さんのソロ、そして音楽監督の山下一史さんの指揮で真正面からやる。
素晴らしい取り組みで、ほかの日本の楽団にも見習ってほしいです。
◎辻彩奈さんのヴァイオリン・ソロ、山下一史さんの指揮、そして、名曲が組み合わされたプログラム。
クラシック初心者に安心してお薦めできる公演。
◎初心者向け度:★★★★★
ジョナサン・ノット、紀尾井室内管弦楽団に登場
2027年9月に、ジョナサン・ノットが紀尾井室内管弦楽団の指揮台に登場します。
プログラムが
ウェーベルン:5つの断章op5
ショスタコーヴィチ:交響曲第1番
シューマン:交響曲第3番「ライン」
という、これもまた新鮮で、刺激的な組み合わせになっています。
ジョナサン・ノットはマーラーをよくやりますが、実演で聴いて説得力がより強いのはショスタコーヴィチのように感じています。
さらに、ここではシューマンの「ライン」交響曲をメインディッシュに持ってくるというのがユニーク。
注目の公演です。
◎当ブログ一押しの指揮者ジョナサン・ノットが室内管弦楽団をふる公演。
◎曲目も刺激的で、本格的クラシックコンサートに挑戦したい初心者にもお薦めしたい公演。
◎初心者向け度:★★★★☆
雑感:不快なものを完全に取り除きたい世界
今回、2日間連続でコンサートホールにかよって、サントリーホール、東京芸術劇場、いずれのホールでも、例の「演奏の余韻を味わえるよう、拍手は指揮者がタクトをおろしてから」という内容のアナウンスがながれていました。
以前noteにも投稿しましたが、わたしはこの類いのアナウンスが好きではありません。
理由はnoteにつづったので繰り返しませんが、たとえば、レストランに行って「ほかのお客様の迷惑にならないよう、スープは音をたてずに召し上がってください」など、いちいちアナウンスが流れてきたら不快に感じないでしょうか。
そんなことを考えながら帰りの電車に乗っていたら、「大きな声での会話はご遠慮ください」「くしゃみ、せきは、ハンカチで口元をおさえるなど、周りのお客様の迷惑にならないようご配慮ください」と言った、これまであまり耳にしなかったアナウンスが流れてきました。
どうやらみんな、不快なもの、邪魔なもの、嫌なものを完全に取り除きたくて仕方ないようです。
そうまでして、いったいどこを、何を目指しているのでしょう。
それこそ、ピーマンやニンジンをいっしょうけんめい取り除いて、お肉だけになったおかずを食べたがる子どものようです。
MASSE(まっせ)
クラシック音楽を長く聴き続けています。コンサートにも足を運び、良かった演奏も、期待外れだった演奏も、自分の耳で聴いて感じたことを大切に書いています。「自分なら本当に聴きたいか」を基準におすすめ公演やレビューを発信しています。クラシック音楽ブログArtoneMagアートーンマグは2021年5月スタート、2023年4月に月間86,000pv到達。感想など「お問い合わせ」ページから送ってください。










